2012年8月8日水曜日

危険とは何か

危険とは可能性のこと。危ない可能性。怪我や生命の危機の可能性。事故の可能性。悪いことが起きる。または蒙る可能性。危ない状態または危ないという状況。それに関わることによって何らかの悪い影響を受ける可能性。

 この危険は看板や何らかの表示で危険と書かれている「分かっている」ものと、危険が「あるかもしれないという可能性がある」ものと、 明らかにそれをすること。または立ち入ったり触れることによって「危険を蒙る」ことに大別できると思う。

 確実に危ないものとしては、近寄ることで直ちに怪我や健康被害。最悪の場合は死ぬ可能性がある可能性の状況や場所。そして物質に近寄ること。またはその空間に居ることで受ける。 安全措置が施されていない場所や、それそのものが危ない場合が入る。
 分かりやすく言えば普段着で原子炉に近づいたり、火山の火口に近づいたり、落ちたら死ぬような高さの場所で綱渡りすること。

 可能性としての危険は、その場に立ち入ったり、その物体を正しく使用または理解しないことによって危険なことが起きるまたは発生すること。
 分かりやすく言うと、有毒ガスが発生しやすい場所を長時間うろついたり、崩れそうな建物に入ったり、腐った橋を渡ったり、滑りやすい斜面を大した装備も経験も持たずに徘徊することが入る。

 そして、 もう2つほどある。それは気付いていない危険や、ヒューマンエラーによって起きる危険。

 気付いていない危険にはこういったものがある。

 いつも安全にそれを使っていた。でも、毎年事故が起きたりする。でも、それを危険ではないものに変えたり、危険が無いように使用することをしない状態によって起きる危険の可能性や、その危険そのものに気付かずにいまは安全だからと使用し、この先に何らかの事故や怪我を発生させる可能性がある状態。

 もうひとつは慣れによる、それが危険であるという自覚が抜け落ちて漫然とそれを行なったり使用し続けたりする状況または心理的な状態。或いは、想定されるリスクを軽く見積もって、いざ、事故が起きてしまったときに取り返しの付かない状態に陥ってしまう。

 上記にヒューマンエラーは含まれるが、真のヒューマンエラーというのは、分かっていてそれができなかったことによって発生してしまう状況が最も大きい。
 また、その人の考え方や自覚によってそのレベルも様々で、同じ状況。同じもの。同じ状態であっても、その時と人によって起きたり起きなかったりするもの。簡単に言えば、「あれほど分かりきった事なのにどうしてしなかったんだろう」という状態。事例で言えば福島原発の冷却用に用意されていた予備電源がそう。対策していない。想定していない。壊れたけどいますぐ津波が来るはずもないだろう。という考えや集団としての機能の劣化によるもの。

  そういえばまだある。無自覚の危険と、故意の危険。前者は車が良い事例。マイカーは便利であるが、乗る人が危険に無自覚なら事故を起したり、不可抗力の事故に巻き込まれやすい。後者はそれが危険な行為であることを知りながら暴走運転をすればそれは危険な行為を行なってしまう。

 よく考えたらまだあった。無知の危険。つまり、それが危険であることを知らないという状態。これには2つの状況がある。知らされていない場合と、調べればそれが危険であることが間違いないのに知ろうともしないこと。または、疑ってそれを警戒するか、何も考えずに「いつも大丈夫だから」とそれをしてしまう 行為。

 これは自転車がそれを表現するために一番良い事例だ。自転車には免許が要らないが、あれは乗って運転した時点で車両に相当するもの(軽車両)だから、道路交通法が適用される。基本的に車道の路側寄りを左側通行で、1列で走り並んで走行してはならない。夜はライトを点灯。傘をさして乗ってはいけない。ヘッドホンなどで周りの音を遮断して走行してはならない。時速20キロ程度で走行。止まれの標識のある場所では一時停止。信号も守らなくてはならない。 歩行者専用の場所では降りて押さなければならない。

 さて、この中でいま一番熱いのは次に挙げるものだ。

 既に調べれば分かること(既知の危険)を除外(それを確認するうえで改めて聞くという行為も行なわれる場合もある)し、それを踏まえたうえで他にどのような危険があるか。その危険が現実のものになった場合、どれほどの危険に相当するのか。そして、その危険を防ぐ上でどのようなことをしたら良いのか。そして最初の状況と、対策を行なったうえでのリスクの比較をすること。これをリスクアセスメントという。

  このリスクアセスメントであるが、実際にその業務や行為に参加する人が率先して行なう場合と、保険会社が事故率の低下を狙って独自に保険加入者に対して行なうことがある。保険会社としても事故が多ければ加入者に対してお金を払わなければならない。その額が多ければ多いほど保険会社にとっては損失となる。つまりそういうこと。

 一番大事なのは、いちいち表示しなければそれが危険であると知ることが可能な状態や状況ではなく、自分自身がその危険に対して敏感になることが最も望ましいのだが、気を抜けばプロでも危険に遭遇することもあるし、事故としてそれが結果となってしまうこともある。

 まず、危険な目に遭わない方法としては、知ること。考えること。観察すること。感じること。疑うこと。


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