2012年8月8日水曜日

ラジオとは何か

ラジオとは何か。

 radioという単語そのものを検索しても出るのはラジオ放送やラジオの受信機、ラジオ放送、ラジオ放送局そのものの事ばかり。

 そもそもラジオという単語そのものを正しく 翻訳すると「放射」を表し、放送を受信する装置。つまりポータブルラジオやポケットラジオ。カーラジオなどの受信装置ではなく、放送などを電波で放射する行為に相当する。

goo辞書では radio の項目の次のページにこうある
  1.  一点からまっすぐ四方八方へ出すこと。また、四方八方へひろがり出ること。「中心から―する車の輻(や)」
     
  2. 物体が電磁波または粒子線の形でエネルギーを放出すること。また、その電磁波または粒子線。輻射(ふくしゃ)。 
 私がこの疑問に遭遇したのは、10年くらい昔のこと。 何故、放射性物質の取り扱いの試験で「ラジオアイソトープ」という単語にラジオという単語を含んでいるのかという点。
 放射性と放射。電波の放射。つまり放送の電波を放射すること。これがラジオの本来の意味であると認識したことから始まる。

 当然、私は幼少の頃からラジオ馬鹿で、学研の科学でゲルマラジオを手にしてから電子ブロックや、その延長上の電子工作にどっぷりな時期があって、ラジオは電波として空中を伝播する高周波信号をダイオードという一方向にしか電気を通さない電子部品で音声信号に変換し、それをイヤホンなどで聞くという認識はあった。
 そして、ラジオの重要な要素は電波が第一で、受信が第二で、同調が第三で、検波が第四で、信号を音に変えることが第五の要素という認識がある。

 第一の要素「電波」は、僅かでも届いていれば1(有)で、全く届いていなければ0(無)である。
 第二の要素「受信」は、放射された放送をどれだけ効率よくキャッチすること。
 第三の要素「同調」は、ラジオ受信機のチューナーできっちり放送局の周波数に合わせること。
 第四の要素「検波」は、高周波信号を音声信号に復調すること。つまり電波を音声に戻す。
 第五の要素「信号を音に」は、イヤホンなどで音声信号を音に戻して聴くこと。

 ラジオ放送をラジオ受信機で受信するためにはまず、電波が届いていること。それはどんなに弱くても届いていれば放送を受信できる可能性がある。
 次に、弱い電波をより強い電波として捉えるためにはアンテナの性能がモノを言う。基本的に大きさ(長さ)でカバーする方法と、アンテナの構造(形状)により効果的にキャッチする方法。そして捕まえた電波を増幅する方法がある。

 この2点が最も重要で、更に他の放送局と周波数が被っていたりするとアンテナの向き(または指向性の強いアンテナ)で目的の電波をキャッチする方法および、第四の要素の検波で目的の信号から必要な電波をフィルタリングする同期検波などが必要になってくる。基本的に同調回路は周波数を目的のものに合わせるための装置であり、目的の電波が拾えていればそれで問題は無いのだが、今のラジオ受信機はその殆どがラジオの中に内蔵されたコイル(バーアンテナ)と呼ばれるものでAM放送(中波:MW)をキャッチする。

 一つ前に言ったアンテナの大きさ・構造・増幅に関しては、ラジオ受信機に最初から備わっているアンテナに対して外部アンテナ経由。または外部アンテナでキャッチした電波をアンプなどで増幅したものを本体のアンテナに接続または電気的な接続によって流し込む方法。

  ラジオにの主流派は一般にAM放送とFM放送があって、中波であるAM放送(kHz)と超短波であるFM放送(MHz)があって、AM放送は先に書いたとおり内蔵バーアンテナ(コンポは付属のループアンテナ)で受信し、FM放送はロッドアンテナ(コンポは付属のワイヤーアンテナ)で行なう。

 AM放送は内蔵バーアンテナ(本体に対して水平に内蔵)を放送局に対して水平に向ける。FM放送はロッドアンテナの場合、長さ、傾き、角度などを調整して最適な方向に変える。
 コンポの場合、AMのループアンテナは輪っかを正面と見た場合、左右方向に指向性があり、左右どちらかの方向に放送局が向くように輪を水平にクルっと回して合わせる。FMの場合はT字または逆L字のワイヤーアンテナである場合、放送局に対して水平に張る。

 AM放送のアンテナの工夫は、長い銅線を水平に長く(十数m。または僻地では数十m)張り、片方をラジオへ縦に巻きつけてからアースに流す方法と、ループアンテナを作って事前に高周波信号をキャッチと同時に目的の周波数で共振させて増幅する方法とがある。更に増幅された高周波信号をアンプで増幅するものもある。アンプで増幅しないものをパッシブ。アンプで増幅したものをアクティブと呼び、これはアンプなしスピーカーとアンプ有りスピーカーの呼び方でも同じで、パッシブスピーカー。アクティブスピーカーと呼ぶ。

 FM放送の場合、T字に張った180cm程度のワイヤーアンテナをロッドアンテナに繋ぐか、適当な2m程度の銅線を窓の辺りに適当に張るだけでもある程度の効果がある。

 ついでに短波(SW)の場合は、垂直に2~3m張るか窓から(非金属の棒を使って壁から離して)垂らす。他にはシールドループというものがあるが、基本的に私が実証実験をしていないのでここでは説明を省略する。


 最後に、インターネットラジオって、ネットワーク回線を使って網の目のようにネット通信で情報を放射しているんだろうけど電波を使っていない。または電波を必要としてないものだからラジオと呼ぶには非常に抵抗を感じる。個人的にだけどね。

0 件のコメント:

コメントを投稿

軽SUVやSUV風軽が持て囃される傾向にあるが、目的を見失わないように。

 「軽スーパーハイトワゴン」が次々SUV化! 三菱新型「デリカミニ」早くもヒット!? アウトドアなスライドドア軽がウケる訳 何というか、べた褒め記事ってメーカーから金を貰っているのか、それとも流行りに乗っかって検索やアクセス数を稼ごうとしているのか分からないけど、真意を見失うと誤...