生物としては自分の遺伝子を残すことが最重要である。でも、それはもう望み薄である。
ネットには散々、オラの痕跡が作品として残っている。
他に残せるものといえば何かあるだろうかと考えたが、仕組みや形状。作り方などがあると気づいた。
これは、「こう作るのが定番」と言われるものを残す方法があるではないか。
既に、ループアンテナの自作に関しては、「こうやって作る」という定番を残した。
生素材のフキノトウを使ったバッケ味噌も、オラの調理方法が根付いた。
いま、様々なタイプの肥後守シースを開発中。簡易版から頑丈なものまで。非常に安価なものから安価なものまで。
目的は、使えるということ。これがベストであるということ。誰でも簡単に材料が入手できること。誰でも真似できること。
いま、頒布ルートの開拓中。手持ちの材料も豊富にあるし、既に200本近く手縫いしているから、経験値は高い。丁寧に作ろうと思えば丁寧にも作れる。今は作り方の研究が第一。作った試作品たちは、それを必要としてくれる人がいる場所へ送り出せばいい。商売として成り立たない作品は全て試作品。
試作品たちは自分の知らない人の手に渡り、評価を得る。その評価の一部はネットに拡散され、それはそういうものだとどんどん拡散されるのだ。いつしか、それはそういうものとなり、皆が真似て同じようなものを作り出す。それぞれの工夫が盛り込まれて。
これもある意味で、オラの作品を源流とする残せるもの。オラは只管、皆の目に入り、不特定多数の手に渡るようそれを拡散し続ければいいのだ。まだまだやりたいことはあるし、別のジャンルに手を出したいと思っている。
見て使って不便を探して不便を解消する。考えるのも好き。それを自分で作り出すことも好き。他の人がこういうのができないか。こういうものを作れないかと言えば、大した時間を要せず、材料と道具さえあれば大抵のことは解決できる。
小さい頃から研究や実践。モノづくりを繰り返してきた。だからこういうことは造作も無い。 考える過程が楽しいうちは続けられる。自分は同じことをずーっと続けることができない。でも、インターバルを設ければ、その間に思いついた庵を咥えて再開できる。肥後守を手に入れて2年。研ぎもマスターした。シースも実用レベルのものを量産できる経験値を手に入れた。ループアンテナも次の案を蓄積中。調味料も既に案ができている。
インターバルは必要だ。次のものを生み出すために離れる。離れた期間が長いほど、続けられる。続けられれば改良も進む。実に面白い。そしてそれを残せるのは有意義だ。
2015年6月13日土曜日
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