何かという言葉はよく口にしたり目にすることも多いが、改めて調べてみると普段使ったり、使うには相手を選ぶような言葉でもある。
また、物事がはっきりしない状態や、そのものが不確定な場合に用いる代名詞だったり副詞だったりする。そのものがそのありのままにある状態を上手く表現できなかったり、言葉で表せない。または曖昧な表現とも言えるし、その人の感じ方とも言える。
こうして改めて「何か」という言葉を考えてみると、人間に限らず世の中のすべてが「何か」という単語に置き換えることができるのかもしれない。
確定された事象でさえ、それが100%確定されていなければ「何か」を含んでいるとさえも言える。 例えば鉄と金では金属という枠組みの中に置くことができる物質ではあるが、最近見つかったとされる物質に重さを与える粒子の存在も確定されていなければ「何か」が含まれているのである。
見た目や物質の特性や元素記号での区分としての鉄と金の違いはあっても、それがどうして鉄と金であると言い切れるのかと言えば何かで測定したり、電気抵抗を調べたり、舐めたり、齧ってみたり、硬さを調べてみたりと色々な方法があるが、 それは触れることによってはじめて可能であり、触れることができなかったり、証明できないものであったり、仮説であったり、推測であったり、特定が困難な場合、そこにあるのは「何か鉄のようなものと金のようなもの」と言える。もっと分かりやすく言えばガラス、ダイヤモンド、水晶、トルマリン、ジルコニアでもいい。全く同じ形状にカットされ、色が透明であることまで同じ。大きなショーケースの中に入っていてずらりと並んでいる。これをショーケースの外から見分けられる人間はとても少ないと思う。
誰も住んでいない建物に人影が見えたとしよう。複数で行った時に見える人と見えない人が居れば、それは既に「何か」である。私たちが普通に生活している中でも、その「何か」 は常に存在する。
考えであったり、物質であったり、存在であったり、感情であったり、事象であったり、目に見えてはいるものの、それに気付く人と気付かない人が居れば、気付いた人にはそれが何であるか分かっても、気付かない人にとっては気付くまで「何か」があるのだ。シシャモだと思っていたものが実は類似品だったり、ホウレンソウでさえそうだ。マクドナルドのフィレオフィッシュでさえ、その白身魚が何であるか知る人は関係者ぐらいのものだろう。
私の馴染みの野鳥であるカラスでさえ、分類的に鳥綱スズメ目カラス科カラス属という枠組みでそれを表現できても、彼らの生態というものは一般的に「嫌われ者」としての認識しかない。
でも、その役割や性格。周りのほかの生き物との連携を目の前にしているオラでさえ、まだ「何か」が分かっていないのである。スズメだってそうだ。
この両者でさえ、知られていることはほんの一部に過ぎない。物理的な解析は散々行なわれているにしても、それは物体や存在としての証明が済んでいるだけで、彼らがどのような考え方をして、人間とどのように関わっていこうとしているのかは偉い学者さんが調べた程度では全ては分からないだろうということも当然あるだろう。
何かとは何かであることが分かるまで何かのままで、何かが分かることでその何かが特定される。ただ、その何かが完全に特定されることは無く、命の定義や次元の定義でさえそれはまだ完全に特定も確固たる定義すらされていない。子孫が残せればそれが命であるとするならば、高度なコンピュータでさえも何らかの形でその分身を残せれば命である。遺伝子しか持たないウイルスでさえも子孫を残して増殖する能力があるのだから、それは命とも言えるし、自分でどんどん学習して人と話せるようになる生き物やプログラムに片方は有機物だから命で、片方はデジタルデータだから命ではないと言い切れるかと言えば、時代によってその定義も変化する。勿論、考え方によっても命であるかどうかの解釈も違ってくる。
世の中は常に「何か」で溢れている。
2012年8月8日水曜日
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